Determination


Written by 瑠璃

-C-

私は光の中にいた…
眩しいばかりの輝き…
私にはもったいないくらいの…
そこにあの人はいた…
私に笑顔を向けて…
私は走った
あの人の傍にいたくて…
でも…
走っても走っても届かない
どうして?
すると
「ずっとそばに――」
あの人はそれだけ言うと…消えた
「ロック―――」
私は叫んだ
”行かないで“
そう思って手を伸ばした
すると…闇の中に吸い込まれていった… 

 

†  †  †

 

気がつくと、ほんの少し穴の空いた
天井が見えた
“こ…こは?”
そう思って体を起こすと私のよく知ってる人がいた……でも…あの人じゃない…
「おお…セリスよ…」
私のよく知っている人―シドの声
「おお…セリスよ…」
「私、どれくらい眠っていたの?」
私は尋ねた
どうやら1年間も眠っていたらしい
世界も…変わってしまっていた…
「みんなは?…ロックは?」
一番気になっていること…
一番、不安になっていることを聞いてみた…
返事は……わからない……だった…
黒い闇が私に襲いかかった…
…そんな気がした…
そんな私に気遣ってか、シドは優しく言ってくれた
「ここで静かに暮らそう」
―と
「…そうね」
それもいいかもしれない…
2人で静かに…
「ねぇシド…いえ…おじいちゃん。そう
呼んでもいい?」
これからはただ1人の家族なのだから…
「おじい!?へへ、照れるのぉ」
おじいちゃんは笑顔で答えてくれた
これも1つの幸せなんだと思う
あの人はいないけど…初めて“家族”と
呼べる人が出来たのだから…
だけど…
おじいちゃんは死んでしまった…
どうしたらいいの?
ただ1人の家族を失ってしまった
みんなも…ロックもいない…
独りぼっち…
気がつくと北にある岬まで来ていた
ここから飛び降りたら…
みんなに会えるかもしれない…
ここから…
飛び降りたら………

フワッ

涙が風と一緒に流れていく
これでいいんだ…
これで…みんなに会える…
そして何より…
この重い罪を洗い流すことが出来る…

そして…私の意識は海の底へと沈んでいった…


「ん…?」
私はゆっくりと眼を開けた
―あれ…?―
私は…?
死ねなかった…?
体を起こすと海水を吸いこんだ服が重かった…
結局…
また死ねなかった…



チュンチュン
えっ?
鳥?
「あなたが…助けてくれたの?」
生きる目的を失った私を…?
鳥をよく見るとバンダナを体に巻いていた
「その…バンダナは…?」
鳥からバンダナと取ると…鳥は飛んでいってしまった
そしてこのバンダナは…
「これは…あの人の…?」
とても懐かしいこの柄…
そう思うと涙がとてつもなく流れた
「あの人は生きているのね…」
あの人は生きている…
そしてみんなも…
「希望は捨てちゃいけないのね…」
涙が…次から次へと流れてとまらない…


おじいちゃん…
私行くね
みんなを探して…
ケフカを倒すよ…

 

■瑠璃さんのアトガキ■

 なんか、最後の方意味不明ですね
 なんか無駄に長い気がします…
 本当に、駄文でごめんなさい! (04.2.21)

■御礼コメント■

うきゃ~! 嬉しい! 初のノベル投稿です。
 しかも! ロックサイド&セリスサイドの二つ!
 瑠璃ちゃんありがと~!
 崩壊後、セリスから始まるから、崩壊後の主人公は絶対!セリスだと信じております。(ちなみに崩壊前はティナだと思ってる。雑誌ではティナとロックが主人公とか書いてあったけど……)
 駄文なんかじゃありません!
 絶望と希望の交錯するシーン。セリスが生きることを決意するんだけど、それでも不安だという彼女の気持ちが伝わって、切ないです (04.2.21)

-R-

「セリスー!!!」
俺はあの時あいつの手を掴むことが 出来なかった…
そして、俺が目を覚ました時、世界は 既に変わってしまっていた…
”あいつは…生きているのか…”
不安で、不安で、どうしようもなかった…
あいつに会いたい…
あいつに触れたい…
いつからこう思うようになったのだろう…
だけど…
俺にそんな資格はあるのだろうか…
俺は、まだ過去に囚われたままだ…
自分のいい加減差に嫌気が差す…
例え今、あいつに会ってこの気持ちを
伝えたとしても、結果的にはあいつを
傷つけてしまう…
だったら…
チュンチュン
「ん?」
近くで鳥の鳴き声がする
辺りを見まわすと翼をケガしたらしい
鳥がいた
俺はその鳥にケアルを唱えてやると
頭のバンダナを巻いてやった
「伝えてくれ…あいつに…」
俺は、傍にいるから…と…
そんな願いを込めて…
「よしっ!!!」
俺は決意した
「まずは情報収集だ!」
そう、まずは…
「レイチェルを蘇らせる!」
過去との決着をつけるために…!
そして…
あいつと、ちゃんと向き合えるように!

 

■あとがき■

 タイトルの「Determination」は「決心」という意味らしい
 のでいいかなぁと思いました^^;
 ちゃんとしたものを書きたかったので
 頑張ってみたものの…_| ̄|○
 桜さんごめんなさい… (04.2.21)

■御礼コメント■

 ロックサイドです。セリスを想いながらも、過去の傷を引きずっているロック。萌えるシュチュエーションだわ♪
 誠実なんですよね。中途半端を良しとしない。ロックは弱いからこそ強くあろうとする。そんなロックのひたむきさが全開です。
 瑠璃ちゃん、本当にありがとう~!!! (04.2.21)

【この頁で使用させて頂いた素材サイト様】 ClipArt:Silverry moon light